第29回 『インフルエンザについて』

こんにちは、門司港本店の中川です。
今回は、「インフルエンザ」について説明しようと思っています。
これから流行ってきますので、予防を心がけていきましょう。
インフルエンザとは?
●インフルエンザの定義
インフルエンザは、「強い全身症状から始まり、主に気道を侵し、強い感染力により短期間に速やかに流行が拡大するインフルエンザウイルスによる急性の伝染性感染症」と定義されます。
●インフルエンザと普通の風邪の違い
インフルエンザも普通の風邪と同じだと思っている方はいませんか。インフルエンザは普通の風邪よりも症状が重く、死に至ることもあります。また、短期間で大流行を引き起こすのも特徴です。
普通の風邪の多くは、のどの痛み、鼻汁、くしゃみ、咳などの症状が中心で、全身症状はあまり見られません。発熱もインフルエンザほど高くなく、重症化することはありません。
一方、インフルエンザは、38℃以上の発熱、頭痛、関節痛、筋肉痛など全身の症状が突然現れます。併せて、普通の風邪と同じように、のどの痛み、鼻汁、咳などの症状も見られます。小児ではまれに急性脳症、高齢者や免疫力の低下している人では肺炎を併発するなど、重症になることがあります。
| 普通の風邪 | インフルエンザ | |
| 原因 | ・ラノウイルスなどのウイルス ・クラミジア ・マイコプラズマ ・細菌 ・寒冷刺激 |
・インフルエンザウイルス |
| 感染力 | 感染力は弱く、ウイルスは徐々に増える | 感染力が強く、ウイルスが気管の粘膜で急激に増加する |
| 主な症状 | ・のどの痛み ・鼻がムズムズする ・水のような鼻水 ・くしゃみや咳 ・腰痛 |
・38℃以上の発熱 ・頭痛、関節痛、筋肉痛などの全身症状 ・鼻水 ・のどや胸の痛み ・下痢や腹痛 |
| 流行 | 徐々に感染が広がる | 短期間に膨大な数の人に感染する |
| 死亡率 | ほとんど変化無し | 65歳以上の死亡率が普段より高くなる |
| その他の特徴 | 発熱もあるがインフルエンザほど高くなく、重症化することは滅多にない | ・肺炎などを併発し、重症化することが多い ・短期間に小児から高齢者まで感染が広がる ・65歳以上の高齢者の死亡率が高まる |
●合併症には注意!!!
抵抗力の弱い高齢者・乳幼児、気管支喘息等の呼吸器疾患、慢性心不全等の循環器疾患、糖尿病、腎不全、免疫不全(免疫抑制剤による免疫低下も含む)などの方は、インフルエンザにかかると合併症を併発する場合があります。高齢者では細菌の二次感染による肺炎、気管支炎、慢性気管支炎の増悪、乳幼児ではインフルエンザ脳症、中耳炎、熱性けいれんが起こりえます。また、その他の合併症としては、ウイルスそのものによる肺炎や気管支炎、心筋炎、アスピリンとの関連が指摘されているライ症候群などが挙げられます。合併症の状況によっては入院したり、死亡したりするケースもあるため、重症化しないよう、早めの対策が必要です。

インフルエンザを予防しよう!
インフルエンザは冬場に流行します。それは、インフルエンザが空気感染すること、冬場は空気が乾燥すること、また寒くて乾燥した空気は気道粘膜の抵抗力を弱めることなど全ての面でインフルエンザウイルスにとって好条件が整っているからです。 インフルエンザの予防は、流行前に予防接種を受けることですが、その他に日常生活で気をつけることもありますので実践してみて下さい。
①流行前のワクチン接種
インフルエンザワクチンは、ワクチン接種を受けたら絶対にインフルエンザにかからないというわけではありませんが、罹患した場合の重症化防止に有効と報告されており、わが国でも年々ワクチン接種を受ける方が増加しています。
ただし、卵を食べるとじんま疹や発疹が出たり、口の中が痺れたり等の卵アレルギーのある方は、予防接種を避けるか、医師と相談してから行う必要があります。また、出産直後で体力が回復していない方の接種も注意が必要です。
②外出後のうがい・手洗い等
手洗いは、手指など体に付着したインフルエンザウイルスを物理的に除去するために有効な方法で、インフルエンザに限らず感染予防の基本です。また、外出後の手洗い、うがいは一般的な感染症の予防のためにもおすすめします。
③適度な湿度の保持
インフルエンザウイルスは乾燥した状態で活発に活動するので、空気が乾燥すると喉の粘膜の防御機能が低下し、インフルエンザにかかりやすくなります。特に乾燥しやすい室内では加湿器などを使って、適切な湿度(50~60%)を保つことも効果的です。 その際、定期的に室内の換気も行うようにしましょう。
④十分な休養とバランスのとれた栄養摂取
体力が低下していると、インフルエンザウイルスに感染しやすくなります。体の抵抗力を高めるためにも、日頃から十分な休養とバランスのとれた栄養摂取をすることが大切です。 そしてあまり厚着をしないように心掛けましょう。
⑤人混みや繁華街への外出を控える
インフルエンザが流行してきたら、特に高齢者や慢性疾患を持っている方、疲労気味、睡眠不足の方は、人混みや繁華街への外出を控えましょう。やむを得ず外出をして人混みに入る可能性がある場合には、ある程度の飛沫等は捕捉されるため、不織布製マスクを着用するのが良いと考えられます。マスクを着用することによって、他人からの感染を防ぎ、また他人に感染させることも防ぐ効果があります。
※不織布製マスク
不織布とは「織っていない布」という意味です。繊維あるいは糸等を織ったりせず、熱や化学的な作用によって接着させて布にしたもので、さまざまな用途で用いられています。市販されている家庭用マスクの約97%が不織布製マスクです。
【免疫力って?】
通常、免疫力は20~30代がピークで、その後は年をとるとともに低下していきます。しかし、免疫力というのは単純に年齢だけで判断できるものではなく、食事や睡眠など普段の生活習慣や心理状態に大きく影響されるものです。そのため、いくら若くても寝不足や暴飲暴食を続けたり、仕事などで過度のストレスがかかれば免疫力は低下し、身体に異常が生じやすくなります。
「疲れているときほど風邪を引きやすい」と言う経験をされたことがあると思います。免疫力をアップさせておけば病気にかかりにくい身体をつくることが出来ます。
【免疫力は高いほど良いわけではない!!】
病気予防のためには、免疫力を高めることが大切です。でも、ここで注意してほしいのが、「免疫力は高ければ良いのではない」ということです。免疫力が強く働きすぎると、身体が過剰に反応し、外敵ではないものに対しても攻撃をしてしまい、免疫異常(一種のアレルギー反応)が起こることもあるのです。免疫力はアップさせれば良いのではなく、『正常に機能する』ということが大切なのです。
【免疫力を高める食材】
ウイルスなどの外敵をしっかりとブロックして身体を守るためには、免疫力を強くする攻めの食材と、ウィルスから体を守る粘膜を鍛える守りの食材をバランスよく食べることが大切です。
攻めの食材
| ビタミンC | ビタミンC | βグルカン | イソチオシアネート | アリシン |
| ・イチゴ ・カキ ・レンコン ![]() |
・しいたけ ・えのきたけ ・エリンギ ![]() |
・大豆 ・春菊 ・ブドウ ![]() |
・ブロッコリー ・キャベツ ・カブ ![]() |
・にんにく ・長ネギ ![]() |
守りの食材
| ビタミンC | ビタミンC | βグルカン | イソチオシアネート |
| ・玄米
・そば ・さやいんげん ![]() |
・人参 ・ほうれん草 ・モロヘイヤ ![]() |
・アボカド ・アーモンド ・明日葉 ![]() |
・なめこ ・ひじき ・ヤマイモ ![]() |
免疫力を高めるにはやはり、バランスのとれた食事、十分な睡眠・休養、適度な運動など日頃の生活環境を整えることが大切です。毎日の料理に免疫UPの食材を一品入れてみる、いつもより少し早めに寝るようにする、一駅前に下りて歩いて行くなど、少しの心掛けで大きく違ってきます。
病気に負けない丈夫な身体をつくるためにも、今から始めてみましょう!
インフルエンザかなと思ったら
重要ポイント
次の3つのポイントがそろうことがインフルエンザの特徴です
- □地域内でのインフルエンザの流行
- □急激な発症
(前触れとしての鼻水、咳、くしゃみなどが続くことなく、急に高熱になる) - □38℃以上の発熱、悪寒
要注意ポイント
重要ポイントの他に、次のようなものも当てはまればインフルエンザの疑いがあります
- □関節痛、筋肉痛
- □倦怠感、疲労感
- □頭痛
- □寝込む
- □咳、鼻水、くしゃみ
- □喉の炎症
●誤った自己判断に注意!
インフルエンザには栄養をとって休むといった自家療法が大切です。しかし、危険な症状を軽視していたり、自己判断で危険な薬、効かない薬を飲んでいる人も少なくありませんので注意してください。
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子供にアスピリンを含有した解熱剤や風邪薬を飲ませる。
小児が服用すると「ライ症候群(急性脳症の一種で重篤な病気)になる危険性があります。他にも、解熱剤で急な体温の低下や血圧の低下を引き起こすケースもありますので、医師に相談し、小児用のおだやかな解熱剤や風邪薬を使用して下さい。
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子供が突然吐いたけど、寝かせておいた。
乳幼児が、お茶やジュースなどの水分をとった後すぐに吐いて元気がなくなった、けいれんを起こしたなどのときは、すぐに受診してください。脳炎、脳症の合併症の可能性を考える必要があります。
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以前に病院などでもらった抗生物質を飲む。
抗生物質は細菌に効果のある薬でウイルスには効きません。
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市販の風邪薬を飲む。
市販の風邪薬は、熱、咳、鼻水などの症状を抑えるものであり、インフルエンザに直接、 効くものではありません。
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予防接種を受けたので、インフルエンザにはかからない。
予防接種を受けることでインフルエンザにかかりにくくなり、かかっても重くならなくなります。しかし、流行した型が違う場合など、 100%かからないわけではないので注意が必要です。
●発症したら48時間以内に診断しましょう
インフルエンザの症状がでたら、早めに医師の診断を受けるようにしましょう。
発症から48時間以内であれば、インフルエンザウイルスの増殖を抑える薬が処方されるようになりました。早ければ早いほど効果的です。
早期診断、早期治療の効果は大きい
普段健康な成人は、軽症のうちに会社や学校を休むわけにはいかないという気持ちと重なって、高熱で苦しくなるまで病院に行かないという考えが一般的です。
ウイルスが喉や鼻の粘膜に広がり高熱が出てしまうと、根本的な治療は間に合わなくなり、かえって長期間寝込むことになってしまう恐れがあるので、早めに病院の診察を受けましょう。
参考文献
『厚生労働省ホームページ』http://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou01/
『e治験ドットコム』http://www.e-chiken.com/
『中外製薬 インフルエンザ情報サービス』http://influenza.elan.ne.jp/index.php
『IDSC 感染症情報センター』http://idsc.nih.go.jp/disease/influenza/index.html
『インフルエンザとは』http://www.yakujien.com/Pages/infl.html
『免疫生活』http://www.meneki-up.jp/meneki01.html















